AICA ミラノサローネ報告会&新商品展示会に行ってきました【前編】
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2022.11.01
先日アイカ工業による2022年ミラノサローネの報告会および新商品展示会に行ってきました。
『ミラノサローネとは?』
Salone del Mobile.Milano | ミラノサローネ国際家具見本市
(サローネ=見本市、通称ミラノサローネ)
主催者の厳しい審査に通った企業のみ出展できる世界でも唯一無二の巨大な家具とインテリアの見本市。厳しい出展条件をクリアした世界最高峰の製品が一堂に会しインテリアのトレンドを知ることができます。
今回の記事では、2022年6月7日~12日開催の60回目のミラノサローネについてポイントをまとめてみました。
〈テーマ〉
Ethical design / Sustainability
今年のミラノサローネのテーマは『エシカルデザイン・サスティナビリティ』です。
エシカルデザインとは「倫理的」 な観点からプロダクトやサービスを見直そうという考え方。
サービス提供者側の利益を追求するだけではなく、ユーザー個人や社会がより豊かになるようなデザインをコンセプトとし、デザインに対する倫理的アプローチが大きなテーマとして掲げられました。
〈カラーのトレンド〉
グリーン、テクスチャーのついたホワイト
■Green
昨年までも注目されていたグリーンの流行が本格化。
特にヴィンテージグリーンやモスグリーンなどややくすんだ色味が今年の注目カラーだそうです。
比較的取り入れやすい国内メーカーの住宅設備の扉面材やタイルですとこのあたりがトレンドカラーでしょうか。
(左:Panaconic 洗面化粧台 シーライン) (右:名古屋モザイク 100角タイル)
■White&Off White
普及の定番カラーのホワイトですが、『ホワイトとオフホワイト』のニュアンスカラーのデリケートな組み合わせが特に人気。
なかでもテクスチャーをつけたホワイトが増加しており質感・素材感の違いを楽しむのがトレンドのよう。
AICAでは、天然の水晶が入った人造石であるフィオレストーンや岩肌の表現がリアルな石目柄のメラミン化粧板などあらゆる材料で素材感を表現したホワイトを展開しているようです。
(左:AICA フィオレストーン ジュエルシルバー) (右:AICA メラミン化粧板 2023年1月発売予定新柄)
その他にも、淡いグレーとダークグレーを階層的に組み合わせて上品さや高級感を演出する『Gray Gradation(グレーグラデーション)』、マスタードイエローやサックスブルーのように落ち着いた色使いが魅力の『Yellow&Blue』が注目のカラートレンドです。
〈素材・仕上げのトレンド〉
様々な加工のメタル素材、幾何パターン
■Stone
大胆なレイアウトの天然石や、石目を模したプリントタイルやカーペットなど、アイキャッチなデザインが多くのメーカーから発表されました。AICAでもダイナミックな大理石柄を多数ラインナップ。
(写真:AICAショールーム展示)
■Metal
ゴールド系からシルバー系へシフト。
柔らかいアルミや、鉄・ステンレスなど重厚感を感じるものが目につきます。
ヘアラインやポリッシュ加工なども多数みられました。
■Stripe
幾何の中ではストライプが群を抜いてトレンド化。
特にピッチの細かいものが多く見られました。取り入れやすいトレンドと言えます。
AICA商品ではストライプに木を組んだデザインのメラミン化粧版やリブ上の化粧材、アイカアールなどをラインナップ。
(上:メラミン化粧板 TJ-10278K)(下:施工事例写真)
いかがでしたか。素材感やニュアンスを楽しむ表現が多いように感じました。そんななかでも、アイキャッチな大胆な大理石柄があったりもしますがそれもやはり自然のなかで生まれた模様の表現であったり全体的にナチュラルに回帰している傾向ですね。
ミラノサローネのトレンドも踏まえて各メーカー商品展開をしておりますので、積極的に内装デザインに取り入れてみたいと思います。